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  • 半蔀の独り言

    半蔀では「夕顔を取り巻く源氏物語」に集約した解り難い能です・・・
    この曲は源氏物語の夕顔の君をシテとし
    前場は紫式部縁の紫野の住職
    白き花の己一人笑みの眉
    たそかれ時
    名乗らず
    などから「夕顔の君」を連想させます。
    後半は五条に舞台を移します。
    ありし教え以降からは
    宿の佇まいを
    孔子の弟子達の佇まいに喩えつつ
    夕顔の知性の高さを匂わせます。
    クセではシテが源氏を演じることで
    夕顔自身は霊となっても名乗る事の無い
    儚い女性として伝え続けています。
    後半場面では終始舞台に佇む作り物との異空間が
    どの様に映ることでしょうか?
    是非、楽しい感想をお待ちしています!